夢は行ってしまった。朝早く起きてみると、彼女はいなかった。そのとき私は裏切りの味を知った。そしてその痛みを知った。

 結局私は神様ではない。結局すべてをコントロールすることなどできていなかったのだ。

 ただ、自らをあざけるように笑うしかなかった。

 以前と変わらず平静な日々が続いた。私の心の中に吹き荒れている嵐などだれも知ることもなく。

 4年あまりの努力はすべてひとつの目標のためだった。今、その目標からも見放され、私はどうやってこんなことを続けていったらいいのだろう?

 考えてみれば、私は夢のことを理解したことなど今まで一度もなかった。7年前の花火の夜、私が彼女の目の中に見つけた計り知れないもの。当時の私には理解するすべなどなかった。今日初めてわかった。彼女が私よりずっとしっかりと自分の考えを持ち、私よりずっと強かったということが。

 私は思い出に頼ってやっとのことで呼吸していたが、途切れることなく高校時代の場面を思い出していた。彼女の花火に照らし出された顔、木の下の男の子、山のように積まれた手紙、そして、私はあのときのことを受け入れの返事だと信じこんでいた。私はあの微笑の意味を理解することができた。はっきりとした返事ではなかったのだ。

 彼女は残酷にも私を幻の世界から現実へと引き戻してしまったのだ。

 いつも夜中に飛び起きてしまう。夢の中ではあの美しく、まつげがきれいで、ちょっと微笑んだ女の子に会う。そして、そっと私に語りかける。
 「今、木の葉と話していたの。」
 日の光が私の目に刺しこみ、突然パッと目がさめる。真夜中の夢に戻ると、夢が帰ってくる途中であるような感じがした。

written by 默默般奔pao
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