あの空の果ての赤く染まった雲がもうすぐ消えていこうとするとき、遠くの白いアシの生い茂った水辺をながめていると、水面が、まるで私が若い頃の心のように揺らめいています。芳しい草が生い茂ったあなたのお墓のそばにたたずんで、あなたのために哀しい歌を歌ってあげたい。天国にいるあなたに聞こえるでしょうか?

≪天国への祈り≫〜喬群〜

 虹雨、女の子の名前のように聞こえるが、実際は男の子の名前だ。彼は私がまだ会ったことのない友達。虹雨って、あか抜けた背の高い男の子で、ざっくばらんななかにも幼なさが見え隠れする、そんなイメージだ。ほんとうのところは彼がどんな人なのか、私は知らないし、知るすべもない。。。

 虹雨を知ったのは16歳の夏だった。そのころ、高校入試が近づいていて、私の成績は…メチャクチャだとは言わないまでも、お世辞にもいいとは言えなかった。自分では進学はもうムリだと思い、そのつもりで自分の時間をのんびりと過ごしていた。勉強なんて関係ない、という態度で。私のような生徒に対しては、先生は首を振りため息を漏らすしかなく、「政治」の授業を何時間か受けた後、自信をなくした私のために「窓際」の席を「割り当てて」もらっていた。---私が「のびのびと成長する」ように、後ろの隅っこのほうを。それ以来、さらにひまになって、大金持ちが巨万の富を浪費するように、時間をつぶしていた。その後、そのぼんやりした状況を脱け出して、人が生活に対して夢や希望を失うことになったらどんなに恐ろしいことかが、やっとわかった。でもその時は、私の日々はそんなふうにいたずらに過ぎて行くだけだった。私は時々自分が宿るべき肉体を持たないフワフワとして空しい幽霊のようなものであるかのように感じていた。私のそんな生活態度を変えてくれたのは、虹雨からの1通の手紙だった。

written by 喬群
http://dazhou.tougao.com/list.asp?id=897

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