(二)ほら、見てごらん、お月さんの顔を

  小柔は5歳になった。お母さんは彼女を幼稚園に送って行かなければならないと言っていた。

  お母さんは小柔を町のとある幼稚園まで送って行った。でも聾唖者は入れられないと言われた。お母さんは涙を流しながら彼らに言った。「小柔はとっても賢い子です。ただ話ができないだけなんです。耳は聞こえるんです。」

  小柔はとうとうその幼稚園に入った。私は毎日学校が終わると彼女を迎えに行った。

  あるとき学校が早く終わり、幼稚園の門まで走って行き小柔を待っていた。彼女は机にへばりついてうつむきながら、まじめに鉛筆で絵を描いていた。私は小さな声で彼女に呼びかけた。「小柔、小柔。」彼女は顔をあげあたりを見回した。フェンスの向こう側の私を見つけると、大きく口をあけて笑い、紙を高く上げて私に絵を見せてくれた。

written by 羊子??
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