毎日が過ぎるのが遅くなったようだった。地主の娘小青の心の中にいる白い長袍を来た見知らぬ男李銘はまだ現れなかった。彼女の憔悴した顔には憂鬱な表情が浮かんでいた。過ぎ去ったあの美しい夜はまだ鮮やかに彼女の頭の中で揺らめいていた。地主の娘小青はいつも北湾の土手の上を歩くようになった。そして長い間立ち尽すのだった。彼女は李銘がきっといつか帰ってきてくれるものと信じていた。彼女は北湾を通って行く船を詳しく観察していた。李銘を載せた船が通りすぎて行く、そのとき李銘はすでに静かに船室のドアを開けて、微笑みながら船上に姿を現していた。そんなことを彼女は想像していたのだ。

  地主の娘小青はあるとき土手から帰ってくると病気で倒れた。小青の病気は重く、すでに2日間寝たきりで動けずにいた。そのとき地主の家はパニック状態だった。そして侍従の二環が小青を看病していると、小青は急に侍従の手をつかんではっきりしない口調で言った。「銘、銘、お帰りなさい。あなたはきっと帰ってくると言ったでしょ。私は毎日あなたが帰ってくるのを待っていたのよ。」と。侍従二環はどうしたらよいかわからない様子だった。

written by 林.向
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