≪悟空【2】≫
2004年3月2日 年老いた乞食は店の真ん中の椅子に坐り、皆はそれを囲んだ。彼は思いを込めて懐の三弦をゆっくりとなでながら言った。「私が皆様にお話しするのは、この三弦の来歴でございます。」ひとりの旅商人がバカにして言った。「三弦だけか?どんな話があると言うんだ?」年老いた乞食は微笑んで言った。「皆様は私の話をお聞きになればよいのでございます。もし皆様が私の話をお聞きになって何ほどのこともないと思われれば、その場で私の三弦をたたき折っていただければ、この老いぼれ乞食はそれでいいのでございます。」
ひげの主人が言った。「みなさん、お聞きください。面白いですよ。私がご用意したお話に絶対間違いないですよ。」そして、すみっこでずっとうつむいていた若者が顔を上げて尋ねた。「お前が話す話は実話か?」年老いた乞食は心をこめてうなずいた。「これは間違いなく私の身に起こったほんとうのことなのでございます。」
年老いた乞食は自分の三弦に関する話を始めた。
written by 白玉堂
http://wind.yinsha.com/letters/show.phtml?aid=2004011823351608
ひげの主人が言った。「みなさん、お聞きください。面白いですよ。私がご用意したお話に絶対間違いないですよ。」そして、すみっこでずっとうつむいていた若者が顔を上げて尋ねた。「お前が話す話は実話か?」年老いた乞食は心をこめてうなずいた。「これは間違いなく私の身に起こったほんとうのことなのでございます。」
年老いた乞食は自分の三弦に関する話を始めた。
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