言い伝えによると、遠い昔、空に10個の太陽が現れた。大地は煙が立つほど焼け焦げ、海の水は枯れ果てた。人々は今にも息絶えてしまいそうな状態だった。このような状況を聞いて、后ゲイという英雄は驚いた。彼は崑崙山に登り、超人的な力をからだに満たせ、神弓を引き絞ると、一気に余分な9個の太陽を射落とし、人々を災難から救い出した。しばらくすると、后ゲイは美しい嫁をもらった。名を嫦娥といった。
ある日、后ゲイは求道のため崑崙山の友人を訪ねた。奇遇にもそこを通りかかった王母娘娘(=西王母)と出くわし、王母娘娘に不老不死の薬を求めた。この薬を服すると、たちまち天に昇り仙人になれるという。しかし、后ゲイは妻を見捨てることができなかった。彼は不老不死の薬を嫦娥に預け、大切にしまっておくように伝えた。
はからずも、この時の様子を后ゲイの家の居候、蓬蒙に見られてしまった。蓬蒙は后ゲイが出かけるのを見計らって嫦娥を脅し、不老不死の薬を渡すように言った。嫦娥は蓬蒙には抵抗できないと思い、そのときすぐに決心し、不老不死の薬を取り出すと、一口で飲み込んでしまった。嫦娥が薬を飲むやいなや、からだは地面を離れ、天に向かって飛び去って行った。嫦娥は夫のことが気にかかっていたので、人の世といちばん近い月に降り立って、仙女になった。
后ゲイが帰ってくると、侍女たちは泣きながら一切合切を訴えた。后ゲイはこの上なく悲しみ痛み、夜空を見上げて愛する妻の名を叫んだ。このとき、彼は驚いた。この夜の月は特別丸く、特別真っ白で明るく、嫦娥にそっくりな影が揺れ動いて見えたのだ。后ゲイは急いで祭壇を設えるよう命じ、嫦娥が大好きだった甘いお菓子や新鮮な果物を供え、遥か遠くの月宮の嫦娥を祭った。人々は嫦娥が月に飛んで行って仙女になった噂を聞きつけ、我も我もと月下に祭壇を設えた。そして善良な嫦娥に吉祥平安を祈った。このときから中秋節に月を拝む風習が民間に広まった。
http://www.zhshw.com/story/2003-11/2003112492214.htm
ある日、后ゲイは求道のため崑崙山の友人を訪ねた。奇遇にもそこを通りかかった王母娘娘(=西王母)と出くわし、王母娘娘に不老不死の薬を求めた。この薬を服すると、たちまち天に昇り仙人になれるという。しかし、后ゲイは妻を見捨てることができなかった。彼は不老不死の薬を嫦娥に預け、大切にしまっておくように伝えた。
はからずも、この時の様子を后ゲイの家の居候、蓬蒙に見られてしまった。蓬蒙は后ゲイが出かけるのを見計らって嫦娥を脅し、不老不死の薬を渡すように言った。嫦娥は蓬蒙には抵抗できないと思い、そのときすぐに決心し、不老不死の薬を取り出すと、一口で飲み込んでしまった。嫦娥が薬を飲むやいなや、からだは地面を離れ、天に向かって飛び去って行った。嫦娥は夫のことが気にかかっていたので、人の世といちばん近い月に降り立って、仙女になった。
后ゲイが帰ってくると、侍女たちは泣きながら一切合切を訴えた。后ゲイはこの上なく悲しみ痛み、夜空を見上げて愛する妻の名を叫んだ。このとき、彼は驚いた。この夜の月は特別丸く、特別真っ白で明るく、嫦娥にそっくりな影が揺れ動いて見えたのだ。后ゲイは急いで祭壇を設えるよう命じ、嫦娥が大好きだった甘いお菓子や新鮮な果物を供え、遥か遠くの月宮の嫦娥を祭った。人々は嫦娥が月に飛んで行って仙女になった噂を聞きつけ、我も我もと月下に祭壇を設えた。そして善良な嫦娥に吉祥平安を祈った。このときから中秋節に月を拝む風習が民間に広まった。
http://www.zhshw.com/story/2003-11/2003112492214.htm
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