人心如面(人の心は顔の如し)
2004年11月11日 連載 春秋時代、鄭国の執政者子皮は尹何を大夫に任用しようと思っていた。そのとき、多くの人は尹何は若すぎる上に官職にも就いたことがないので、能力不足だろうと考えていた。しかし子皮はそうは考えなかった。「彼の誠実さは称賛に値する。彼は必ず私の期待に応えてくれると信じているし、今が彼にとってちょうどよい勉強の機会だと思う。」と彼は言った。子皮のもうひとりの大臣の子産は落ち着いてこう答えた。「王様がお考えのように、若い者を育てることはよいことです。しかし、かえって彼自身のためにならないこともあるのです。ちょうど包丁の使い方を知らない者に、肉を切らせると自分の指を切ってしまうように。国を治めるということも同じなのです。もし尹何が正式に大夫に就任する前にもう少し勉強する機会を与えれば、彼が仕事に就いたときには、きっと秩序だった仕事ができるようになっているでしょう。もしそうしなければ、国に思わぬ損害を与えてしまいます。」子皮は子産の話を聞き、はっとして言った。「そなたの話はとても道理にかなっておる。これからはことあるごとにそなたの意見を聞くことにしよう。そうすれば大きな間違いはなかろうからな。」意外なことに謙虚な子産は首を振りながらこう言った。「人の考え方は外見と同じく人それぞれ異なります。私の意見はご参考までに!」
http://history.1001n.com.cn/news/news.asp?id=203
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