東漢のころ、班超は明帝の派遣によって数十人のお伴を連れて西域に使節として出かけ、たくさんの功績を打ち立てた。しかし、西域に27年も住んでいた班超は、年もとり、からだも壊し、故郷に帰りたいと思うようになった。そこで手紙を書いて、息子に持たせ漢朝に届けた。そこには彼を戻してくれるように、という皇帝への願いが託されていたのだが、班超はずっと返事をもらうこともなかった。そこで、今度は妹が書面を奉り、皇帝に兄の気持ちを伝えた。

 手紙の中にはこう書いてあった。「班超は彼といっしょに西域に行った人間の中ではいちばんの高齢です。現在すでに還暦を越えております。からだも衰え病気がち、頭は白髪まじり、両手は思うような動きができず、耳も遠くなり、目も以前ほど見えなくなって、歩くのにも杖が必要な始末。もし突然反乱が起こったりすれば、国家のために力を尽くしたいという班超の気持ちとは裏腹の結果になるかもしれません。こんなことをしていると、上は国が新疆を治めていた成果に傷をつけるかも知れず、下は忠臣としてやっと打ち立てた功績を台無しにするかもしれません。なんとやるせないことでしょう。」手紙を読んで感じ入った漢和帝は、すぐに班超を漢朝へ呼び戻す命令を出した。班超が洛陽に戻ると、1ヶ月もしないうちに、胸の病が重くなりこの世を去った。享年71歳であった。

http://history.1001n.com.cn/news/news.asp?id=199

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索